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Googleリスティング広告の「インプレッションシェア」が低いときに見るべき数字と改善アクション

「広告は出しているのに、なんか成果が伸び悩んでいる…」

そう感じたとき、私がまず確認する指標のひとつが「インプレッションシェア(IS)」です。

インプレッションシェアが低いということは、シンプルに言うと「本来表示できていたはずの広告が、表示されていない」状態です。機会損失が起きているわけです。

ただ、多くの方がここで躓くのが「低いのはわかった、じゃあどうすればいい?」という部分です。実は、インプレッションシェアが低い原因は大きく2つに分かれていて、見るべき数字と打ち手がまったく違います。

この記事では、Rectоで実際に広告運用をしている私の目線で、インプレッションシェアが低いときに「最初に見るべき数字」と「原因別の改善アクション」を整理してお伝えします。

【この記事でわかること】

  • インプレッションシェアの基本的な意味と目安
  • 低い原因を特定する「損失率(予算)」と「損失率(ランク)」の見方
  • 原因別の具体的な改善アクション(実例つき)

そもそもインプレッションシェアとは何か

まずサクッと定義を確認しておきましょう。

インプレッションシェア(IS)= 実際の表示回数 ÷ 広告が表示可能だった合計回数

たとえば、あなたのキーワードが検索された回数が100回あって、そのうち実際に広告が表示されたのが60回なら、インプレッションシェアは60%です。

残りの40%は「表示できたはずなのに、表示されなかった」機会損失です。この損失がなぜ起きているのかを分解するのが、改善の出発点になります。

インプレッションシェアの目安

「何%あれば合格ですか?」と聞かれることがあります。一般的に目安とされるのは以下のとおりです。

  • 80%以上:十分な表示量が確保できている状態
  • 60〜80%:改善余地あり。原因を確認して対処したい
  • 60%未満:機会損失が大きい。優先的に改善すべき

ただし、この数値だけを追いかけることが目的ではありません。重要なのは、「なぜ低いのか」を正しく診断することです。

まず見るべき数字:損失率(予算)と損失率(ランク)

インプレッションシェアが低いとき、管理画面には「損失の原因」を示す2つの指標が用意されています。

  • インプレッションシェア損失率(予算)
  • インプレッションシェア損失率(ランク)

この2つの数字を確認することが、改善の「診断」ステップです。どちらが高いかで、打ち手がまったく変わります。

損失率(予算)が高い場合

損失率(予算)とは、「日予算が尽きてしまったために、広告が表示されなかった回数の割合」です。

わかりやすく言うと、「お金が足りなくて途中で広告が止まっている」状態です。たとえば、1日の予算5,000円を午前中に使い切ってしまうと、午後はまったく広告が出ないことになります。

この指標はキャンペーン単位でしか確認できないため、管理画面のキャンペーン一覧から列を追加して確認してください。

損失率(ランク)が高い場合

損失率(ランク)とは、「広告ランクが低すぎて、オークションに負けてしまった回数の割合」です。

広告ランクとはGoogleが広告の「掲載価値」を判断するスコアのことで、入札単価・品質スコア・オークション時のコンテキストなど複数の要素で決まります。ランクが低いと、予算があっても広告が表示されません。

損失率(予算)が高いときの改善アクション

予算不足が原因のときの対処法は、大きく分けて「予算を増やす」か「予算の使い方を効率化する」かです。

①日予算を引き上げる(最もシンプルな方法)

予算に余裕があれば、単純に日予算を増やすのが一番早いです。ただし「とにかく増やせばいい」わけではありません。増やす前に、そのキャンペーンのCVR(成約率)とCPAがある程度出ているかを確認してください。

CPAが合わないキャンペーンの予算を増やしても、赤字が増えるだけです。まずCPA = CPC ÷ CVR のどこが崩れているかを確認してから予算増を判断しましょう。

②広告スケジュールで「配信する時間帯」を絞る

予算を増やせない場合は、「この時間帯だけは絶対に表示させたい」という帯域を決めて、それ以外の時間帯の入札調整率を下げる方法が有効です。

たとえば、BtoB商材であれば平日の日中に予算を集中させる、コンバージョンデータを見ながら成果の出ていない深夜帯を除外するなどです。私が過去に支援したクライアントでも、配信時間帯を絞るだけでCPAが20%改善したケースがあります。

③キーワードやターゲットを整理して「無駄打ち」を減らす

部分一致や絞り込み部分一致を広げすぎていると、成果につながりにくい検索クエリに予算が消費されます。検索クエリレポートを確認して、成果の出ていないクエリを除外キーワードに追加することで、限られた予算をより効率的に使えます。

損失率(ランク)が高いときの改善アクション

ランク損失は少し厄介で、「お金を積めば解決する」わけではありません。広告の質を上げるアプローチが必要になります。

①入札単価を引き上げる

まず手っ取り早い方法として、入札単価の引き上げがあります。管理画面の「推定入札単価」(1ページ目に表示させるために必要な推定金額)を参考に、現在の設定金額が下回っていないかを確認しましょう。

ただし入札を上げるだけではCPCも上がります。CPC = CPM ÷ CTR の関係を頭に置きながら、品質スコアの改善と組み合わせることが理想です。

②品質スコアを改善する

品質スコアとは、Googleが「この広告はユーザーにとって価値があるか?」を評価した数値(1〜10)です。スコアが高いと、入札単価が低くてもオークションで優位に立てます。つまり、「安く表示される」状態が作れます。

品質スコアを構成するのは主に以下の3要素です。

  • 予想クリック率(CTR):広告がクリックされやすいか
  • 広告の関連性:検索キーワードと広告文が一致しているか
  • ランディングページ(LP)の利便性:LPの内容が広告と一致し、ユーザーにとって使いやすいか

私が実際に支援したケースでは、広告文のタイトルにキーワードを含めるだけで品質スコアが4から7に上がり、CPCが約30%下がったことがありました。地味に見えて、実は大きく効く施策です。

③広告文とLPの「一貫性」を整える

品質スコアの中でも特に見落とされやすいのが「ランディングページの利便性」です。広告でAを訴求しているのに、LPにたどり着くとAの情報がどこにあるかわからない——そんな状態だとGoogleの評価は下がります。

広告文のメッセージとLPの最初の画面(ファーストビュー)が一致しているか、今一度確認してみてください。「広告を見てきた人が求めている情報が、すぐ目に入るか」という視点が重要です。

④キーワードを整理して関連性を高める

1つの広告グループに多様なキーワードを詰め込みすぎていると、広告文とキーワードの関連性が薄れ、品質スコアが下がります。

テーマが似たキーワードをまとめた小さな広告グループを作り、それぞれに最適化した広告文を設定することで、関連性スコアが改善しやすくなります。手間はかかりますが、長期的な費用対効果への影響は大きいです。

「予算」と「ランク」どちらを先に改善すべきか?

実務ではどちらか一方だけが問題ということは少なく、両方が多少なりとも影響していることがほとんどです。

私が現場で使っている判断基準はこうです。

  • 損失率(予算)が20%以上 → まず予算・時間帯の最適化から着手
  • 損失率(ランク)が20%以上 → 品質スコア・入札単価の改善から着手

ただし、大前提として「インプレッションシェアを上げることが目的ではない」ことを忘れないでください。最終的なゴールはCPAを合わせながらコンバージョンを増やすことです。インプレッションシェアはそのための診断ツールのひとつに過ぎません。

「オークション分析」で競合状況も確認しよう

インプレッションシェアが低い原因のひとつとして、「競合がシェアを食い合っている」ケースもあります。

Google広告の管理画面には「オークション分析レポート」という機能があり、同じオークションに参加している競合のインプレッションシェアや重複率を確認できます。

特定の競合が突然シェアを伸ばしてきた場合、それが自社の損失率(ランク)上昇につながっていることがあります。このレポートを定期的に確認することで、競合の動きに対してタイムリーに対応できるようになります。

まとめ:インプレッションシェア改善の手順

最後に、今日お伝えした内容を整理します。

  • インプレッションシェアが低い=広告表示機会の損失が起きている
  • まず「損失率(予算)」と「損失率(ランク)」のどちらが高いかを確認する
  • 損失率(予算)が高い → 日予算の増額・配信時間帯の絞り込み・除外キーワードの整理
  • 損失率(ランク)が高い → 入札単価の見直し・品質スコアの改善・広告文とLPの一貫性確保
  • オークション分析で競合の動きも定期的にチェックする

広告運用は「出して終わり」ではなく、数字を読んで仮説を立て、改善を繰り返すことで成果が育っていくものです。インプレッションシェアはそのための重要な診断指標のひとつ。ぜひ管理画面を開いて、まず現状の損失率から確認してみてください。

「数字は見ているけどどう動けばいいかわからない」という方は、Rectоにお気軽にご相談ください。

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